青汁は冷凍タイプか粉末タイプか栄養を含めてどちらがいいのかを検証

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2018.07.21

青汁の色々なタイプとは

青汁にはいくつかのタイプがあって、冷凍、粉末、ドリンク、ゼリー、粒、といったタイプに分かれます。冷凍タイプは鮮度が高い青汁で熱を加えずに冷凍したものです。粉末タイプには顆粒のものとフリーズドライのものがあって、フリーズドライのものは熱処理せずに真空で粉末状態にしていますから、栄養素が壊れにくいといった特徴があります。

ゼリーではスティックタイプになっていますから、食べやすく持ち運びにも便利です。粒状のものはサプリメントのように青汁の主成分を凝縮させていて、どこでも簡単にしかも飲みやすくなっています。その中でも主流はやはり粉末タイプで、多くのメーカーでこの粉末タイプの青汁を販売しています。

一方冷凍タイプでは、しぼりたての青汁をそのまま冷凍していますから、粉末よりも新鮮で栄養価も高いイメージがあります。確かにメーカーもそうした紹介の仕方をしているようです。

どのタイプの青汁が一番よいのでしょうか?それぞれのタイプで違いがありますから、人によって求めているものが違いますからどのタイプがいいとはいえないでしょう。今回は青汁の粉末タイプと冷凍タイプのメリットとデメリットを検証していきます。

熱に弱い成分と強い成分

野菜を茹でると栄養素がなくなってしまうといわれています。たとえば生のホウレンソウを、1分間茹でるとビタミンCの残存率は74%になり、3分間で48%、5分間茹でると40%にまで減少します。これはビタミンCが水溶性で特に熱に弱いからです。同じ水溶性のビタミンでもビタミンB1やビタミンB2はビタミンCほど熱に弱くありません。

通常熱に弱いとされる栄養素にはビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2などの水溶性ビタミン、カリウム、酵素、ナイアシン、葉酸などがあります。水溶性のビタミンの特徴として、過剰に摂取しても余分な成分は尿と共に排出されるということが挙げられます。

また熱に強い栄養素にはビタミンA、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンKなどの脂溶性ビタミンが挙げられます。その他にはβカロチン、食物繊維、各種ミネラルも熱に強い栄養素です。青汁の場合、粉末タイプだと製造過程で乾燥する工程がありますから、その段階でどうしても熱が加わります。

そうすると熱に弱い栄養素であるビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2などの水溶性ビタミンやカリウム、ナイアシン、葉酸などが破壊される可能性があります。しかし現在乾燥の仕方などで熱を加えない方法や、高温にならない温度で乾燥する方法もありますから、粉末タイプの全ての栄養素が冷凍タイプよりも劣るということはいいきれません。

粉末タイプの青汁

粉末タイプの製造方法

粉末タイプでは最初に青汁の原材料を洗浄し、乾燥させてから粉砕して作られています。特に乾燥の段階では熱が加わりますから、熱に弱い一部の成分が破壊されますし、水分として溶けだしてしまうというデメリットがあります。粉末タイプの製造方法では乾燥する時に一般的な乾燥以外に遠赤外線を使用する方法とスプレードライといって噴霧乾燥する方法があります。

遠赤外線を使用するのは常温で乾燥させるためで、熱に弱い栄養素が破壊されることを防ぎます。またスプレードライの製法では青汁の原料を絞ってエキスを取り出します。そのエキスを40度以下の低温の気体に噴霧させ、水分を蒸発させて乾燥して最後に粉末化させる方法です。この方法では熱に弱い水溶性ビタミンなどの栄養素を破壊させないメリットがあります。

粉末タイプのメリット

粉末タイプの青汁は飲みやすさの点では冷凍タイプよりも、圧倒的に軍配があがります。他の飲み物と合わせたり、料理に使ったりとほとんどのメーカーで便利なように作られています。粉末タイプの青汁は、冷凍タイプのものと比べると水分がなく、青汁特有のクセのある味はなく、牛乳やヨーグルトなどと割ることでさらに飲みやすくなります。

また冷凍タイプのように解凍する手間がなく、どこでも簡単に摂取できるタイプのものが多いですから手軽さがメリットのひとつといえます。また、粉末タイプには色々な商品が販売されていますから、自分の好みに合った商品を探しやすいというメリットがあります。

特に粉末タイプでは熱処理していなくて、栄養素の損失がほとんどなく飲みやすいフリーズドライによる製法のものがいいでしょう。また保管や輸送コストがあまりかかりませんから、商品価格も安く手に入れることができます。

粉末タイプのデメリット

粉末タイプの青汁のデメリットとしては、冷凍タイプと比べると青汁本来の栄養素が少なくなる場合が多いということです。青汁の栄養素の中には熱に弱い、水溶性のビタミンやミネラル、カリウム、葉酸、酵素、ナイアシンなどが含まれていますから、粉末タイプの製造方法によっては、それらの栄養素が破壊されてしまう可能性があります。

しかし乾燥時に熱を加えないフリーズドライ製法や、乾燥時の加熱で高熱にならないようにした製造方法もありますから、粉末タイプのもの全て栄養素が少ないとはいえません。

冷凍タイプの青汁

冷凍タイプの製造方法

ほとんどの冷凍野菜は、変質や組織の破壊を防ぐために急速冷凍する前に80%程加熱処理をします。そのためにビタミンCなどの熱に弱い栄養素は若干減少しますが、栄養価は生の野菜と変わらないくらいに抑えられます。冷凍タイプの青汁の加熱殺菌は数秒間という短い時間で行われます。熱に弱い水溶性ビタミンである、ビタミンCなどの破壊量は加熱時間に左右されます。

ですから加熱時間は極力短い方がビタミンCなどの栄養素を破壊させずに製造することができます。また、カリウム、葉酸などは熱に破壊されるわけではなく、熱によって水分に溶けだす性質があります。冷凍タイプの製造方法では、溶けだした水分とともに冷凍させますからそれらの栄養素をそのまま摂取できるといえます。

冷凍タイプのメリット

冷凍タイプの青汁は絞ったエキスをそのまま冷凍することで、鮮度を損なわずに味わうことができます。この冷凍タイプは熱処理を短時間で行っていますから、大事な栄養素をそのまま味わう事ができます。

また冷凍タイプは粉っぽさがなくのどしがよく、青汁本来の自然のままの味を堪能できます。青汁特有の青臭さが気にならない方には、冷凍タイプの青汁の方が適しているかもしれません。

冷凍タイプのデメリット

冷凍タイプは品種改良などによって、以前よりはだいぶ飲みやすくはなっていますが、主原料である野菜の味が強く残っていますから、どうしても青臭い苦味があります。特にケールなどのクセのある主原料はそのままの味になってしまいます。

その他の原料にしても青汁特有の青臭さがそのまま残りますから、苦味が苦手という人も多いでしょう。もともとクセのある青汁ですから、他の飲み物と割ってもなかなか理想的な味にならないこともあります。また解凍する際にレンジなどで温めることは、せっかく保存された熱に弱い栄養素を破壊することになりますからおすすめできません。

ですから冷凍用の青汁の解凍は自然解凍が一番よいのですが、数時間前に出しておいて解凍するなど手間がかかってしまいます。輸送のコストがかかることから、価格も粉末タイプよりも多少高めになってしまいます。また家庭用の冷凍庫を使用する場合は長期保存ができませんから、届いた日から3ヶ月以内に飲まなければなりません。

冷凍タイプの青汁に向いている人

普段から野菜不足を感じている人には、野菜が100%入っている冷凍タイプがいいでしょう。また青汁本来の栄養素をそのまま摂りたい人、青汁特有のクセのある味があまり気にならない人、解凍の手間がかかっても大丈夫という人なら問題ないといえます。

実際に粉末タイプと冷凍タイプを飲み比べてみることで、冷凍タイプでも思ったより飲みやすかったりするかもしれません。いずれにしても自分の目的と好みに合ったタイプの青汁で、しかも長く飲み続けられるものを選ぶことをおすすめします。

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